キヤノン EOS R6 Mark IIIは究極のハイブリッドカメラとなるか!? ~噂の分析~

はじめに : キヤノン最大の売れ筋、EOS R6 Mark II 後継機種

静止画と動画の垣根を越え、初心者からプロまで、クリエイターから写真家まで絶大な支持を得たキヤノンの傑作、EOS R6シリーズのEOS R6 Mark II。
EOS R6 Mark IIの正統後継機「EOS R6 Mark III」の発売が、いよいよ現実味を帯びてきました。
- 心臓部となるセンサーは、速度を追求した「積層型」か、それとも解像度を重視した「高画素型」か?
- 6K RAWの内部記録や、チルトとバリアングルを両立した新機構モニターなどが搭載か?
噂される革新的な機能から、次世代ハイブリッドカメラに期待が高まります。
公式発表を前に世界中で噂が飛び交う中、現在地はどうなっているのでしょうか?
本記事では、信頼性の高い情報源を基に、2025年9月時点での「EOS R6 Mark III」全貌を徹底分析します。
ソニー、ニコンとの覇権争いが激化する中、キヤノンが放つ次なる一手を一緒に想像してみましょう!
【2025年11月追記】2025年11月6日にR6 Mark IIIが正式発表され、11月21日発売となりました!本記事は発売前に流れていたウワサのまとめとしてお楽しみください。
私は2000年頃の100万画素のデジカメが凄い!と言われたデジカメ初期の頃からカメラに触れ、撮影仕事の経験もあるハイアマチュアカメラマンです。
20年以上のCanonユーザであり、仕事でスマホ内部の構造を知っているエンジニアでもあります。
そのため「一眼カメラ買った方が良いかな??スマホのカメラどれが良いかな?」という質問を本当に多く受けます。
上記背景もあり、スマホ画質の限界やアマチュアが持ち歩きやすいカメラは何なのか、カメラ進化と共に比較し続けてきました。
※本記事の参考URLは記事の一番最後に一覧で載せており、文中では「 1 」のように上付き文字で番号を振っています。
EOS R6のレガシー
キヤノンのEOS Rシステムにおいて、「6」の系譜は特別な意味を持ちます。
初代EOS R6、そしてその後継機であるEOS R6 Mark IIは、市場に決定的な地位を築き上げたモデルです。
高度な静止画と動画撮影をシームレスに行き来する新世代のクリエイター、いわゆる「ハイブリッドシューター」にとって、理想的な製品となりました 1。
速度、高感度性能、動画機能の完璧なバランスを実現したEOS R6シリーズは、多くのプロフェッショナルやハイアマチュアから絶大な支持を集め、その次世代機は業界で最も注目される動向の一つです 3。
免責事項
本記事の目的は、インターネット上に溢れる情報から、著名な情報サイトであるCanon Rumorsやasobinet.comなどを情報源とする、信憑性の高い最新の噂を統合・分析することにあります 4。
本記事で提示されるすべての情報は、公式発表前の憶測や噂に基づくものであり、将来的に変更される可能性があることを明確に記しておきます。
目的は確定的な事実を伝えることではなく、現在入手可能な情報に基づき、EOS R6 Mark IIIがどのようなカメラになり得るかを想像することです。
発売時期と価格設定

変動する発表スケジュール
EOS R6 Mark IIIの発表時期に関する噂は、市場環境やキヤノンの社内戦略の変化を反映するように、これまで何度か変遷を遂げてきました。
当初の情報では、2025年の第1四半期、特にカメラ見本市CP+に合わせた発表が有力視されていました 6。
その後「早くても3月まで発表はない」との情報に更新され、さらに具体的な「2025年5月下旬」という時期が浮上しました 4。
最近では、ディーラー向けの新製品プレゼンテーションが延期されたとの報告もあり、一部では2025年の第4四半期までずれ込む可能性も示唆されています 5。
現時点での総合的な見方としては、2025年内の発表は確実視されているものの、8月下旬の発表や第4四半期初頭の出荷開始など、具体的なタイミングは依然として流動的です 5。
スケジュールの変動は単なる開発の遅れというよりも、競合の動向、特に最近発表されたニコン Z 6IIIや、今後登場が予想されるソニー α7 Vといった強力なライバル機に対する戦略的な対応である可能性が考えられます。
進化の対価
価格に関しては、ほぼすべての情報源で値上げが確実視されています。EOS R6 Mark IIの北米での発売時価格は2,499ドルでした 14。
複数の情報筋は、Mark IIIの価格はこれを上回るものの、戦略的に重要な3,000ドルの大台は超えないだろうと予測しています 14。
具体的には、2,799ドルから2,899ドルの範囲が有力な価格帯と見られています。
日本国内では、EOS R6 Mark IIの発売時価格から約5万円ほどの上昇になると予想されています 12。
特に、後述する高性能な積層型CMOSセンサーを搭載する場合、そのコストが価格に反映され、国内価格が40万円を超える可能性も指摘されています 18。
3,000ドル未満という価格設定は、キヤノンの製品ラインナップにおける重要な戦略的境界線です。
3000ドルを超えると高解像度モデルであるEOS R5シリーズとの競合を招き、製品群の個性を曖昧にしてしまうリスクを伴います。
キヤノンの製品戦略は、6シリーズを高性能オールラウンダー、5シリーズを高解像度特化機として明確に区別しています 3。
約2,800ドルという価格設定は、EOS R5シリーズとの間に適切な価格差を維持し、R6 Mark IIIの立ち位置を明確にするための戦略からリーズナブルと言えます。
6シリーズはフラッグシップ級の「性能」を求めるものの、フラッグシップ級の「解像度」と価格は必要としない、カメラ愛好家層を的確に狙った価格設定です。
二つのセンサーを巡るウワサ

EOS R6 Mark IIIの核心であるイメージセンサーについては、現在、大きく分けて二つの有力な噂が存在します。
どちらが採用されるかによって全体の評価が根本的に変わるため、その動向は最大の注目点となっています。
パス1 : 「ミニR3」- 2400万画素 積層型CMOSセンサー
最も頻繁に、そして最も期待を込めて語られているのが、この積層型センサーの搭載です。これは、EOS R6 Mark IIIが速度とパフォーマンスにおいて飛躍的な進化を遂げることを意味します。
- 噂の核心: 多くの情報源が、全く新しい2400万画素の積層型CMOSセンサーの搭載を報じています 5。一部では、これをフラッグシップ機EOS R3のセンサー技術を応用し、より低コストで量産可能にしたバージョンであると具体的に言及されています 18。
- 最大の利点 – 読み出し速度: 積層型CMOSセンサーの最大の特長は、圧倒的な読み出し速度にあります。噂によれば、読み出し速度はフラッグシップ機EOS R1と高解像度機EOS R5 Mark IIの中間に位置するとされています 5。高速な読み出しは電子シャッター使用時の「ローリングシャッター歪み」を劇的に抑制します。「ローリングシャッター歪み」は従来の非積層型センサーの大きな弱点であり、特に動画撮影や高速で動く被写体の静止画撮影において問題となります 24。
- もたらされる変革: 積層型CMOSセンサー搭載が実現すれば、スポーツ、鉄道撮影などあらゆる場面においてメカシャッターを必要とせず電子シャッター撮影が可能になり、撮影体験が大きく変わります。
パス2 : 「α7 IVキラー」- 3000~3200万画素 非積層型センサー
もう一つの説得力のある噂は、解像度を重視するアプローチです。これは、市場の主要な競合製品を直接的に意識した戦略と言えます。
- 噂の核心: 複数の情報筋が、画素数を3000万~3200万画素へと引き上げる可能性を示唆しています 10。
- 最大の利点 – 市場での競争力: 高画素化は、競合機であるソニー α7 IVが持つ3300万画素という最大の強みに対抗するための一手です 15。現行のEOS R6 Mark IIの2420万画素では、解像度の面でソニーに水をあけられているという市場の声を反映した動きと考えられます。
- もたらされる変革: より高い解像度は、風景、ポートレート、商業写真など、ディテールやトリミング耐性を重視するフォトグラファーにとって大きな魅力となります。しかし、前述の3,000ドル未満という価格帯を実現するためには、高画素化したセンサーは積層型ではなく、従来の非積層型CMOSセンサーになる可能性が極めて高いと見られています 10。その場合、読み出し速度や電子シャッター性能の面では、積層型センサー搭載のシナリオに比べて妥協が必要となるでしょう。
二つの相反する噂は単なる情報の混乱ではなく、キヤノンが社内で二つの異なる製品戦略を天秤にかけていた証左と考えることができます。
最終的にどちらの道を選ぶかは、今後2~3年の市場に対するキヤノンの優先順位を明確に示す、重要な指標となるでしょう。
この議論において、ニコン Z 6IIIの登場は重要な意味を持ちます。Z 6IIIが採用した「部分積層型CMOSセンサー」は、完全な積層型ほどのコストをかけずに、従来型を大幅に上回る読み出し速度を実現する革新的な技術です 27。
ニコン Z 6IIIにより、この価格帯のカメラにおけるパフォーマンスの基準が一段引き上げられました。
キヤノンが非積層・高画素のセンサーを選択した場合、速度性能の面でZ 6IIIに対して技術的に見劣りするリスクが生じます。
キヤノンがクラス最高のパフォーマンスを維持するために、コスト効率の高い積層型センサーの採用に踏み切る動機を強めており、「ミニR3」という噂の信憑性を高めていると言えるでしょう。
6シリーズの動画性能を再定義する

EOS R6 Mark IIIは、静止画だけでなく動画性能においても、シリーズの歴史を塗り替える大幅な進化を遂げると噂されています。
6K RAWへの飛躍
最も注目すべき進化点は、高解像度RAW動画の内部記録への対応です。
- 複数の情報源が、6K RAW動画の内部記録機能を指摘しており、一部ではそのフレームレートが60fpsに達するとも伝えられています 5。これは、外部レコーダーへの出力でのみ6K RAW記録が可能だったEOS R6 Mark IIからの大きな進歩です 29。
- この機能は、Blackmagic Pocket Cinema Camera 6K Proのような専用シネマカメラに匹敵するものであり 31、カラーグレーディングや後処理でのリフレーミングにおいて、映像制作者に絶大な自由度をもたらします。
高品位なスローモーション
スローモーション撮影の能力も、プロの現場で求められる水準へと引き上げられる見込みです。
- 4K解像度で120fpsのハイフレームレート撮影への対応が広く噂されています 5。これは、EOS R6 Mark IIの4K 60pから倍のスローモーション表現を可能にするもので 32、現代の映像制作において極めて需要の高い機能です。
プロのワークフローへの統合
細かながらも、プロのビデオグラファーにとって決定的に重要な改善点も噂されています。
- プロフェッショナルコーデック: ダイナミックレンジとグレーディングの選択肢を広げるC-Log 2とC-Log 3の両方に対応する可能性があります 5。C-Log 3のみを搭載するR6 Mark IIからのアップグレードとなります 29。
- フルサイズHDMI端子: フルサイズHDMI端子の搭載は、繰り返し報じられている重要な改善点です 6。R6 Mark IIが採用する破損しやすいマイクロHDMI端子と比較して 34、外部モニターやレコーダーへの接続信頼性を劇的に向上させ、現場での安心感を大きく高めます。
- 熱対策の強化: 高負荷な動画モードを安定して運用するため、冷却システムが改良されると予想されています 6。熱は初代EOS R6で問題となり、R6 Mark IIでもある程度の配慮が必要だった熱停止問題の改善が期待できます 37。
噂される動画機能を総合的に分析すると、キヤノンがEOS R6 Mark IIIを単なる「ハイブリッドカメラ」としてではなく、個人制作者や小規模プロダクションにとっての正当な「メインカメラ」として位置づけようとしている戦略が見えてきます。
この戦略はミラーレスカメラとシネマカメラの境界を曖昧にすることで成功を収めているソニー(FXシリーズ)やパナソニック(LUMIX Sシリーズ)といった競合への直接的な回答であり、プロクリエイターという収益性の高い市場セグメントにおける主導権を奪還しようとする、キヤノンの強い意志の表れと言えるでしょう。
圧倒的な画像処理スピード、揺るぎないオートフォーカス

EOS R6 Mark IIIは、心臓部であるプロセッサーとオートフォーカスシステムにおいても、次世代のパフォーマンスを実現すると期待されています。
演算処理の中枢
カメラの頭脳である画像処理エンジンは、大幅なパワーアップが噂されています。
- 多くの情報で、フラッグシップモデルに採用されている「DIGIC X」プロセッサーと、AI処理を専門に担う「DIGIC Accelerator」の組み合わせが言及されています 5。このデュアルプロセッサー構成は積層型センサーから送られてくる膨大なデータを高速処理し、高度なAIアルゴリズムに基づくオートフォーカス演算を実行するための強力な基盤となります。
次世代のオートフォーカス
AFシステムは、すでにクラス最高レベルと評価されているキヤノンの技術をさらに進化させたものになると見られています。
- 具体的な仕様はまだ不明ですが、「AF性能の向上」や「フォーカス感度の向上」といった言葉が、噂の中で一貫して登場します 4。
- EOS R5 Mark IIやEOS R1から最新のディープラーニング技術を継承し、人物、動物、乗り物に対する被写体検出と追従性能がさらに洗練されることが予想されます 39。
- 一方で、フラッグシップ機の象徴的な機能である「視線入力AF」は搭載されないというのが一致した見方です。これにより、EOS R3やR1との明確な差別化が図られることになります 4。
高速連写性能
積層型センサーの搭載が実現した場合、連写性能は新たな次元に達する可能性があります。
- 電子シャッター使用時に、ブラックアウトフリーで毎秒30コマ、あるいは40コマの高速連写が、画質劣化のない14bit RAWで記録可能になるとの期待が高まっています 6。これは、40コマ/秒時に12bit記録となるEOS R6 Mark IIからの大きな質的向上です 25。
ここで注目すべきは、単なる速度向上以上の意味を持つ「DIGIC Accelerator」の存在です。
「DIGIC Accelerator」はAIとディープラーニングの重い処理を専門に担うために設計されています 6。EOS R1やR5 Mark IIでは、このプロセッサーがニューラルネットワークを活用したノイズリダクションや超解像といった、革新的な機能を可能にしています 42。
EOS R6 Mark IIIで搭載が噂される 18「DIGIC Accelerator」は単なるAF性能の向上に留まらず、これまでフラッグシップ機だけのものだった機能が6シリーズに解放される鍵となるかもしれません。
新しいEVF、背面モニター

EOS R6 Mark IIIは、撮影者が世界を捉えるためのインターフェースにおいても、革新的な進化を遂げる可能性を秘めています。
静止画と動画の「両利き」- 新機構の背面モニター
最も一貫しており、ユーザーからの期待も高いのが、背面モニターの機構に関する噂です。
- EOS R6 Mark IIIは、キヤノン機として初めて、チルト式とバリアングル式の両方の利点を兼ね備えたモニター機構を採用すると予想されています 4。
- 「4軸マルチアングルモニター」とも呼ばれる機構は、ソニーやパナソニックといった競合他社が先行して採用し、高い評価を得ています。写真家が多用するウエストレベルやハイアングルでの撮影時にはチルト式の素早い操作性を、動画撮影者やVloggerが求める自撮りモニタリング時にはバリアングル式の自由度を提供する「両利きの」ソリューションです。
より鮮明で、より忠実な表示性能
電子ビューファインダー(EVF)と背面モニターの双方で、表示品質の大幅な向上が噂されています。
- EVF: 「新しいタイプのEVF」が搭載されるとの情報があり、多くの噂は解像度の向上を指しています。具体的には、EOS R5と同等の約576万ドットのパネルが採用される可能性が指摘されており、これが実現すれば、現行R6 Mark IIの約369万ドットから大幅なアップグレードとなります 14。
- 背面モニター: 従来の液晶(LCD)に代わり、有機EL(OLED)パネルが採用されるとの噂があります 4。OLEDは、引き締まった黒の再現、高いコントラスト、広い視野角、そして高速な応答速度を特長とし、特に動画撮影時の正確なモニタリングや、撮影画像の忠実なレビューに大きく貢献します。
R6 Mark III 対 競合機種との差別化

EOS R6 Mark IIIが発売される現在はソニーのα7シリーズが市場で伸びており、ニコンのZシリーズが猛追する、極めて競争の激しい市場競争です。
噂されているスペックは、ソニー α7 IV(およびその後継機α7 V)と、最近発表され市場に衝撃を与えたニコン Z 6IIIとの直接対決となります 15。
噂のEOS R6 Mark IIIと主要競合機のスペック比較
以下の表は、情報感度の高いプロシューマー層が購入を検討する上で最も重要となるであろう、主要なスペックを比較したものです。
| 機能 | キヤノン EOS R6 Mark III (噂) | キヤノン EOS R6 Mark II | ソニー α7 IV | ニコン Z 6III |
| センサー | パス1: 24MP 積層型CMOS パス2: 約30-32MP CMOS | 24.2MP CMOS | 33MP 裏面照射型CMOS | 24.5MP 部分積層型CMOS |
| 最大動画性能 | 6K/60p RAW (内部), 4K/120p | 4K/60p (6K RAW 外部) | 4K/60p (1.5倍クロップ) | 6K/60p N-RAW (内部) |
| AFシステム | ディープラーニング被写体検出 (次世代) | ディープラーニング被写体検出 | リアルタイムトラッキングAI | ディープラーニング被写体検出 |
| EVF | 約576万ドット | 約369万ドット | 約369万ドット | 約576万ドット |
| 背面モニター | 3.0型 チルト+バリアングル (OLED?) | 3.0型 バリアングル LCD | 3.0型 バリアングル LCD | 3.2型 バリアングル LCD |
| 最大連写 (電子) | 約30-40コマ/秒 (14bit?) | 40コマ/秒 (12bit) | 10コマ/秒 | 20コマ/秒 (RAW), 120コマ/秒 (JPEG) |
| 発売時価格 (北米) | 約$2,799 – $2,899 | $2,499 | $2,499 | $2,499 |
出典: 6
詳細分析
この比較表から、キヤノンEOS R6 Mark IIIの戦略的な選択肢が浮かび上がります。
- 積層型センサー(パス1)を選択した場合: 同価格帯のクラスにおいて速度と動画性能で議論の余地なき王者となるでしょう。圧倒的なパフォーマンスはわずかに高い価格設定を十分に正当化します。主なトレードオフは、ソニー機に対する解像度の差となります。
- 高解像度センサー(パス2)を選択した場合: 静止画性能においてはα7 IVと互角の戦いとなり、動画性能(クロップなし4K60pなど)では優位に立つ可能性があります。しかし、センサーの読み出し速度ではニコン Z 6IIIに後れを取る可能性があり、三つ巴の混戦模様となるでしょう。
キヤノンのDNA : 伝統と革新から読み解く噂の真意

EOS R6 Mark IIIに関する噂を単なるスペックの羅列として捉えるのではなく、キヤノンが長年培ってきた製品開発の哲学から考える事で、本質的な意味がより深く理解できます。
- 「快速・快適・高画質」の追求: これは初代EOSから続く、キヤノンの揺るぎない開発思想です 50。EOS R6 Mark IIIの噂は、「快速・快適・高画質」の三つの柱と見事に合致しています。「快速」は積層型センサーと高速AF、「快適」は進化したエルゴノミクスと多機能モニター、「高画質」は6K RAW動画と新センサーがそれぞれ体現しています。
- 人の心に残る色、「記憶色」: キヤノンは、科学的に正確な「記録色」とは一線を画し、人々が「美しい」と感じ、記憶している印象的な色を再現する「記憶色」を重視することで知られています 51。特に生命感あふれる肌の再現性には定評があり、スペックシートには現れないがユーザー体験を決定づける重要なアドバンテージです。R6 Mark IIIも、伝統を間違いなく受け継ぐでしょう。
- クリエイター中心の設計思想: 開発者インタビューからは、技術的な障壁を取り除き、クリエイターが創造的な活動に集中できる道具を作る、という強い意志が読み取れます 53。フルサイズHDMI端子の採用や、多様な撮影スタイルに応える新しいモニター機構は、まさに哲学の具現化です。
EOS R6 Mark IIIは、革命的な断絶ではなく、大成功を収めた6シリーズの強力な進化形と捉えるべきです。
世代を重ねるごとにコンセプトを洗練させ、完成度を高めていくのがキヤノンの歴史的な製品開発サイクルです 50。
現時点での結論

本記事で分析した数々の噂を総合的に判断すると、特にニコン Z 6IIIがもたらした市場へのインパクトを考慮すれば、キヤノンが「2400万画素 積層型CMOSセンサー」の道を選択する可能性が最も高いと考えられます。
単に競合に追随するのではなく、パフォーマンスという明確な差別化要因で市場をリードするという、より戦略的な判断と言えるからです。
「2400万画素 積層型CMOSセンサー」の予測が正しければ、EOS R6 Mark IIIは「進化したベビーR3」と呼ぶにふさわしいカメラとなるでしょう。
本記事の内容はあくまで噂に過ぎませんが、噂からか垣間見える性能は、ハイブリッドクリエイターのための新たな決定版となる一台の登場を強く予感させます。
キヤノンによる公式発表は単に新製品を披露するだけでなく、極めて競争が激しい製品群における同社の未来に向けた戦略的ビジョンも明らかになるはずです。
【2025年10月追記】センサーに関するウワサは、最新情報ではEOS C50と同じ3300万画素CMOSセンサーという見方が優勢になっています。
また、ファインダーがEOS R6 Mark IIよりも大型化して見やすくなるという見方もあります。
そして、EOS R6 Mark IIIの発売日は2025年11月6日でほぼ確定ではないかという情報が複数出てきました!
【2025年11月追記】2025年11月6日にR6 Mark IIIが正式発表され、11月21日発売となりました!
参考記事1:The Canon EOS R6 Mark III & Four Lenses to be Announced in November – Canon Rumors
参考記事2:キヤノン「EOS R6 Mark III」のリーク画像が登場。「RF45mm F1.2 STM」と一緒に、11月6日に発表!? | CAMEOTA.com
参考記事3:キヤノンが11月6日に「EOS R6 Mark III」と「RF45mm F1.2 STM」を発表? – デジカメinfo
おわりに : EOS R6 Mark IIIを買うかどうか?

以下はWebのウワサではなく、現時点の私個人の意見です。
私は現在EOS R6 Mark IIを所有しています。
EOS R6 Mark IIは本当に優れてバランスの取れた製品になっている上に、日本での中古価格が24万円程度と素晴らしいコストパフォーマンスになっています。
ウワサの中で私が気になるのは「EVFの性能アップ」と「3.0型 チルト+バリアングル」機構になってくるので、そのために買い替えるかはちょっと微妙なところです。
【2025年11月追記】2025年11月6日にR6 Mark IIIが正式発表され、EVFなどはR6 Mark IIからほぼ変わらない仕様となりました。
最近の私の撮影スタイルはスナップ中心で時々動物や電車なので、AF、連射、ローリングシャッター歪みにこれ以上の性能はあまり求めていません。
逆に高画素化の5シリーズへ乗り換える可能性もあります。
一方で、動画性能を重視するクリエイターの方々はLog撮影や6Kなど動画性能の強化はかなり魅力的ではないかと想像します。
AFについても日常的に野鳥や電車を撮る人は嬉しいでしょう。
というわけで、もしかすると私のEOS Rライフは6シリーズよりも5シリーズ(高解像度特化)か8シリーズ(小型特化)に期待し始めている所もありますが、まだまだEOS R6 Mark IIが現役ですので、これからも使い倒していきます!
最後まで読んで頂き、ありがとうございましたm(_ _)m
おわり。
引用文献
- Canon EOS R6 Mark II: Digital Photography Review, https://www.dpreview.com/products/canon/slrs/canon_eosr6ii
- キヤノン EOS R6 Mark IIをレビュー!クチコミ・評判をもとに徹底検証 – マイベスト, https://my-best.com/products/825873
- Canon EOS R6 Review: not the hybrid king, but a great photographers’ camera – DPReview, https://www.dpreview.com/reviews/canon-eos-r6-review
- EOS R6 Mark IIIは新レンズと共に2025年5月下旬に発表される? – とるなら, https://asobinet.com/will-the-eos-r6-mark-iii-be-announced-in-late-may-2025-along-with-a-new-lens/
- Canon EOS R7 Mark II & EOS R6 Mark III Announcement Delays …, https://www.canonrumors.com/canon-eos-r7-mark-ii-eos-r6-mark-iii-announcement-delays/
- The Canon EOS R6 Mark III will be good, but not revolutionary, https://www.canonrumors.com/the-canon-eos-r6-mark-iii-will-be-good-but-not-revolutionary/
- EOS R6 Mark IIIはチルト+バリアングルのOLED背面モニタを採用する? – とるなら, https://asobinet.com/will-the-eos-r6-mark-iii-have-a-tiltable-vari-angle-oled-rear-monitor/
- キヤノン EOS R6 Mark III は2025年第一四半期に間違いなく登場する? – とるなら, https://asobinet.com/will-the-canon-eos-r6-mark-iii-definitely-appear-in-the-first-quarter-of-2025/
- EOS R6 Mark IIIは早くても3月まで発表されない? – とるなら, https://asobinet.com/the-eos-r6-mark-iii-wont-be-announced-until-march-at-the-earliest/
- キヤノン EOS R6 Mark IIIは画素数増加で非積層型 2025年Q4に正式発表の噂, https://mirrorless-camera.info/rumor/38696.html
- キヤノンEOS R6 Mark IIIの発表が延期された? – とるなら, https://asobinet.com/has-the-announcement-of-the-canon-eos-r6-mark-iii-been-delayed/
- キヤノン EOS R6 Mark IIIを7月中旬に発表か 海外で大幅値引きで …, https://mirrorless-camera.info/rumor/42956.html
- Canon EOS R6 Mark III & EOS R7 Mark II Coming at the Same Time? – Canon Rumors, https://www.canonrumors.com/canon-eos-r6-mark-iii-eos-r7-mark-ii-coming-at-the-same-time/
- EOS R6 Mark III は解像度と読み出し速度と販売価格が上昇する? – とるなら, https://asobinet.com/will-the-eos-r6-mark-iii-increase-in-resolution-and-price/
- Canon EOS R6 Mark III Resolution Increase?, https://www.canonrumors.com/canon-eos-r6-mark-iii-resolution-increase/
- Canon EOS R6 Mark III rumored to have 30-32MP sensor, launch price of more than $2499 and less than $3000. – Reddit, https://www.reddit.com/r/canon/comments/1l2pma3/canon_eos_r6_mark_iii_rumored_to_have_3032mp/
- Canon EOS R6 Mark III: The Camera That’s Always Just Around the Corner – CanonWatch, https://www.canonwatch.com/canon-eos-r6-mark-iii-the-camera-thats-always-just-around-the-corner/
- We’ve compiled all the rumors surrounding the release of the Canon “EOS R6 Mark III” in May. It’s… – YouTube, https://www.youtube.com/watch?v=B03CJ5s21kE
- Early Canon EOS R6 Mark III Specifications, https://www.canonrumors.com/forum/threads/early-canon-eos-r6-mark-iii-specifications.43804/
- キヤノン「EOS R6 Mark III」更新されたスペック情報(噂) デジカメ …, https://dclife.jp/camera_news/article/canon/2025/0505_01.html
- EOS R6 Mark III と EOS R7 Mark II は販売店向けのプレゼンテーションが遅れている? – とるなら, https://asobinet.com/are-the-eos-r6-mark-iii-and-eos-r7-mark-ii-presentations-for-retailers-delayed/
- New Canon EOS R6 Mark III Specifications Revealed, https://www.canonrumors.com/forum/threads/new-canon-eos-r6-mark-iii-specifications-revealed.44493/
- 次は「EOS R6 MarkⅢ」だ!〜5月下旬登場の噂 新レンズにも期待, https://www.oyazi.site/entry/2025/04/01/180000
- Early Canon EOS R6 Mark III Specifications | Page 7, https://www.canonrumors.com/forum/threads/early-canon-eos-r6-mark-iii-specifications.43804/page-7
- Should I be shooting my Canon R6 Mark ii with electronic shutter to make it last longer?, https://www.reddit.com/r/canon/comments/17h9bdj/should_i_be_shooting_my_canon_r6_mark_ii_with/
- Sony a7 IV vs Canon EOS R6: Which is the best enthusiast mirrorless? – DPReview, https://www.dpreview.com/articles/7660673862/sony-a7-iv-vs-canon-eos-r6-which-is-the-best-enthusiast-mirrorless
- Nikon Z 6IIIに搭載の部分積層型センサーとは何か?? 報道記事から妄想する, https://mirrorless-camera.info/column/32201.html
- ニコン、世界初・部分積層センサー搭載のミラーレスカメラ「Z6III」 – デジカメ Watch, https://dc.watch.impress.co.jp/docs/news/1600286.html
- Specifications & Features – Canon EOS R6 Mark II Camera, https://www.canon-europe.com/cameras/eos-r6-mark-ii/specifications/
- Canon EOS R6 Mark II in-depth review – DPReview, https://www.dpreview.com/reviews/canon-eos-r6-mark-ii-in-depth-review
- Blackmagic Pocket Cinema Camera – ワークフロー, https://www.blackmagicdesign.com/jp/products/blackmagicpocketcinemacamera/workflow
- 仕様 EOS R6 Mark II:レンズ交換式カメラ・レンズ – 個人のお客さま – キヤノン, https://personal.canon.jp/product/camera/eos/r6mk2/spec
- Canon EOS R6 Mark II発表!特徴や性能を旧モデルやライバル機種と比較! – フジヤカメラ, https://www.fujiya-camera.co.jp/blog/detail/info/20221102/
- R6 Mark II のメリットとデメリット : r/canon – Reddit, https://www.reddit.com/r/canon/comments/1g8l7m2/r6ii_cons_and_pros/?tl=ja
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- EOS C70開発者インタビュー【キヤノン公式】 – YouTube, https://www.youtube.com/watch?v=H4-OO71VST8
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- Canon EOSの歴史と技術進化|会場カメラマン・ナベゾー – note, https://note.com/fuku2cameraman/n/nfd1b2f6732fd

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この記事を書いた人 Wrote this article
kenshi2009
写真歴25年のベテラン写真家。愛機キヤノンEOS R6 Mark IIとEOS R10を手に、旅や日常の心揺さぶる瞬間をスナップします。また、燻製料理への知識も深く、店舗の料理メニュー写真を手掛ける事も。食と写真、両方の分野で豊かな表現を追求しています。 燻製16年目🍖、写真25年目📷、ブログ25年目📓。 奈良好き🦌 Twitterにほぼ毎日います!【SNS一覧:https://lit.link/kenshi2009】