もうフルサイズはいらない?APS-Cとの違いを撮影シーンと実写作例から比較【画質以外が重要】

もうフルサイズはいらない?APS-Cとの違いを撮影シーンと実写作例から比較【画質以外が重要】
この記事は約 14 分で読めます
  • フルサイズって本当に必要なの?
  • 初めてカメラ買うけど、やっぱ大は小を兼ねるからフルサイズいっちゃう!?
  • 知り合いに相談したらAPS-C機勧められたけど・・本気ならフルサイズかな??

一眼カメラを買おうとして、フルサイズとAPS-Cという言葉を知った人から良く受ける質問です。

※一眼カメラとは「一眼レフ and ミラーレス一眼」のことを指します。

この記事では、フルサイズが最強!?APS-Cは妥協!?みたいな悩んでいる方へ向けて、

色々な側面からフルサイズとAPS-Cを図解や実写作例で比較していきます!

具体的な撮影シーンをイメージして選んで欲しいです😊


私は2000年頃のデジカメ100万画素凄い!の頃からデジカメに触れ、撮影仕事の経験もあるハイアマチュアカメラマンです。

仕事で携帯電話内部の構造を知っているエンジニアでもあります。

上記背景もあるのか、「一眼カメラ買った方が良いかな??」という質問を本当に多く受けます。

そんな私が10年間「一眼カメラ買った方が良いかな??」を聞かれ続けて考えた、フルサイズかAPS-Cをなるべく一般的に判断してもらうための思考方法について記事にしています。

私自身がこの思考法に基づいて、いつも答えています。

フルサイズとAPS-Cどっち?⇒ 【結論】撮影シーンで選ぶ

初めて一眼カメラを買う人は、イメージセンサーのサイズや画素数だけで判断するべきではありません

理由は、アマチュアで楽しむ分には現在市販されているような一眼カメラを買って写真の画素数が足りないことはほぼ無いからです。
※10年前などの古い機種は除く

また、画素数を気にする人が気にするであろう写真の画質は画素数よりもレンズの性能で大幅に変わります

画質を意識するならカメラ+レンズ+画像処理を含めた総合的な解像度を最適化しなければ意味がありません。

一番多く撮る撮影シーンを想定して、それに合うカメラを買うべきです。

プロカメラマンはフルサイズ利用者が多いですが、好んでAPS-Cを使うプロもたくさんいます。

プロがAPS-Cを選択する理由も撮影シーンから選んだ結果です。

【補足】フルサイズとAPS-Cのセンサーサイズについて

撮影シーンの説明をする前に、センサーサイズについて説明しておきます。

フルサイズとAPS-Cは、カメラについているイメージセンサー(撮像素子)のサイズを指します。
イメージセンサーが大きい程、一度のシャッターで多くの光を取り込めることになります。

下記の黄色がフルサイズ、緑色がAPS-Cです。ちなみにスマホで多いのは赤色です。

ぱっと見て「フルサイズはセンサーがとても大きい」という事がわかればOKです!

引用:https://www.mapcamera.com/html/20181116_camera_mirrorless/mirrorless.html


フルサイズ機種の撮影上の特徴と向いている撮影シーン

ボケやすい(被写界深度が浅い)

フルサイズはAPS-Cよりもボケやすい(被写界深度が浅い)と言われます。

これは画角の違いによります。
同じ焦点距離のレンズなら、フルサイズとAPS-Cの被写界深度は同じです。

しかし同じ焦点距離のレンズを使うと、フルサイズはAPS-Cよりも1.5倍広い画角で写ります。

下記のイメージ図を見るとわかりやすいかもしれません。

被写体をカメラの画面いっぱいに撮影したい場合、フルサイズの方が被写体の近くから撮ることになります。

この焦点距離の違いにより、フルサイズはボケを作りやすく、背景を大きくボカしたい撮影シーンに向いていると言えます。

同じ焦点距離のレンズを使って、画面いっぱいに被写体を入れた場合の比較

フルサイズとAPS-Cで全く同じ距離から撮ると、フルサイズはAPS-Cよりも被写体周辺の広い範囲が写ることになります。

フルサイズで撮った写真の周辺をトリミングすると、APS-Cと全く同じ画角の写真が作れます。
※画角は同じですが画質(解像度)の優劣は、画素数やレンズも関係するので一概には言えず、機種のスペックを詳しく比較する必要があります。



暗い場所に強い

同じ画素数の場合、フルサイズの方がAPS-Cより1画素あたりのセンサーサイズが大きいです。

1画素あたりのセンサーサイズは単純にセンサーの大きさを画素数で割った面積なので、元のセンサーが大きい方が当然有利ですよね。

同じ画素数でセンサー面積を分けた場合の比較

なので、暗い場所の撮影では基本的にフルサイズの方が低いISO感度、あるいは速いシャッター速度で撮影できます。

つまり夜景や暗い屋内などの撮影シーンでフルサイズは低ノイズでブレの無い写真が撮れます。

同じ画素数の場合、と言いましたが、実は同じセンサーサイズなら、画素数が少ない方が暗い場所に強いです。

iPhoneはこの理由により、あえて画素数を少なくした落としたカメラを搭載してスマホSNSで見ることに特化した設計をしているわけです。

【補足】
例えばiPhone 13 proのメインカメラは1200万画素、iPhone 14 proのカメラ自体は4800万画素ですが、RAW撮影時限定です。ユーザが普通に撮影する際は1200万画素でしか撮れないようになっています(4画素を1画素として使う技術が搭載)。これは、容量を抑える目的以外に、1200万画素の方が暗い場所に強いという理があります。
iPhoneはユーザがなるべく考えなくて良いように設計されています。

Canonのフルサイズ機種EOS R6も画素数を他の同等機種より少なくしており、これも暗い場所での撮影に特化した機種にするためです。



APS-C機種の撮影上の特徴と向いている撮影シーン

動体(動く被写体)を撮りやすい

APS-Cを選ぶ人で最も多い理由が、動体(動く被写体)を撮りやすいことです。

理由は2つあり、1つ目は、フルサイズと比較してAPS-Cはセンサーが小さいために画角の中で焦点が合う範囲(測距エリア)を広く作りやすい点です。

同じ測距エリアなら、フルサイズの方が測距エリア外の部分が多い

画角のどこにいても焦点が合うのであれば、ファインダーで動体を追った時にブレにくいですよね。

2つ目の理由は、APS-Cは同じ焦点距離のレンズでフルサイズの1.6倍の撮影距離(換算焦点距離)が得られる点です。

言い換えるとフルサイズで400mmの焦点距離の物を撮りたい時、APS-Cなら250mmのレンズをつければフルサイズ400㎜相当の撮影距離の物を撮影できます。

同じ撮影距離で画面いっぱいに被写体を撮りたい場合の焦点距離比較

これはレンズが軽くなる以外にメリットがあり、センサーサイズというAPS-Cの弱点が、解放F値の優位性で補われるイメージになります。

【補足1】

詳しく説明すると、一般的に、一眼カメラのレンズは焦点距離が50mm(標準画角)に近づくほど解放F値が低い(明るい)レンズになります。

つまり、フルサイズで400mmのレンズを使うよりも、APS-Cで250mmのレンズを使った方が解放F値が低くなり、レンズで減衰する光の量が少なく済む傾向になるわけです。

ただしセンサーサイズの点ではフルサイズの方が一度に多くの光を取り込めるので、どちらの組み合わせが速いシャッター速度で撮る動体撮影シーンに強いかは、カメラとレンズの組み合わせによります。

【補足2】

2022年現在、フルサイズで全画面AFエリアを搭載したカメラが登場しました。2022年12月に発売したEOS R6 mark IIなど。

このカメラはセンサー全領域が測距エリアとなっており、フルサイズの弱点の1つである測距エリアの狭さを克服しています。

本ブログでも下記の記事で解説していますので、良かったらご覧ください♪

☆紹介記事
「動画に強いR6」キヤノンEOS R6 Mark IIの気になる特徴を20年間のCanonユーザーが解説!
https://photo.kenshi2009.com/eos-r6-mark-ii-release/



同じ撮影距離(換算焦点距離)ならレンズが軽い・小さい

同じ焦点距離で撮影距離が1.6倍になるということは、フルサイズと比べてレンズの重さや価格を抑えやすいということです。

例えば子供の運動会を撮る撮影距離が欲しい!となった場合、フルサイズだとゴツい望遠レンズでないと我が子を画面一杯に移すことができません。

レンズの重さは非常に重要で、「カメラを手持ちできるかどうか」「出かける時、カメラを持ち出すかどうか」に関わってきます

Canon RFレンズで比較すると。。

  • RF70-200mm F4 L IS USMの重さは695g
  • RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USMの重さは1370g

望遠になるほど、どんどん重くなっていきます。

APS-Cのカメラなら、RF70-200mmレンズでフルサイズ換算1.6倍(112mm-320mm)の撮影が可能になり、軽いレンズでの望遠撮影がしやすくなります♪

小回りが効かずに持ち出さなくなったカメラは、どんなに高性能でも無意味です😅

【補足】

もしAPS-C専用に設計されたレンズであれば大幅に小型なレンズで望遠撮影が可能になります。

しかし実際にはAPS-C専用のレンズは非常に少なく、互換性を考慮してフルサイズ用のレンズばかりが売られています。

APS-Cセンサーの本体を買ったとしても、ごく一部の入門レンズを除いてフルサイズ用のレンズを使うことが多くなるということです。

そのため、本記事では撮影距離が1.6倍になる恩恵のみに触れています。



まとめ:フルサイズとAPS-Cは撮影シーンで選ぶ!

初めて買う時も、一眼カメラのフルサイズとAPS-Cは最も重視する撮影シーンで選ぶと良いです。

  • フルサイズは、ボケやすい(被写界深度が浅い)
  • フルサイズは、暗い場所に強い
  • APS-Cは、動体(動く被写体)を撮りやすい
  • APS-Cは、同じ撮影距離(換算焦点距離)ならレンズが軽い・小さい

絶対にどちらかしか撮れない訳では無く、APS-Cで向いている撮影シーンもフルサイズで十分綺麗に撮れます。

でも買う前にメインの撮影シーンをイメージしてみることで、実は一眼カメラではなくハイエンドスマホの方が良い場合だってあります。

初めての一眼カメラ購入で失敗して写真の楽しさがわからないのはもったいないので、是非、撮影シーンをイメージしてカメラを選びましょう!


とはいえ、高級なカメラやレンズを一発勝負で選ぶのは怖いと思います(^^;

サブスクやレンタルをうまく活用して、購入前に一度普段の撮影で使ってみるのがおすすめ!

カメラや撮影機材のサブスク・レンタルについては以下で詳しく説明しています。

合わせて読みたい
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カメラサブスク・レンタル・購入のメリットとデメリットを解説【コスパ徹底比較!気になる休会・退会方法!】 一眼カメラ気になるけど、旅行の時くらいしか撮らないかも・・自分に必要かな? iPhoneや一眼の入門機で楽しくなって……

私自身、価格の高いレンズや重いレンズ、GoProやDJI Pocketなど使うかわからない撮影機材はまず借りて試しています。

何でも買っていたら自宅の場所を取りますし、機材が増えてメンテナンスも大変です・・

サブスクやレンタルは選択肢の1つとして、知っておくべきだと思います。


以上になります。

長い記事を最後まで読んで頂いてありがとうございましたm(_ _)m
おわり。

この記事を書いた人 Wrote this article

kenshi2009

燻製するフォトグラファー。燻製教室と写真撮影でお仕事したりブログ書いてます。燻製15年目🍖、写真24年目📷、ブログ24年目📓。EOS R6使用。 燻製も写真も季節を楽しみながらやってます🍂 写真の無断転載は禁止。奈良好き🦌 Twitterにほぼ毎日います!【SNS一覧:https://lit.link/kenshi2009】