「超小型軽量フルサイズ」キヤノンEOS R8の気になる特徴を20年間のCanonユーザーが解説!

「EOS R6 Mark II目玉機能」と「最軽量フルサイズ」の良いとこ取り!

2023年4月14日にCANONからミラーレス一眼の新製品「EOS R8」が発売されました!!

EOS R8は超小型軽量フルサイズのミラーレスカメラ。

ラインナップ的にはEOS RPの後継と呼べる機種になります。

しかし、EOS Rシリーズは初代のEOS R, EOS RP発売後に大きな進化をしています。
EOS R8はどちらかというとEOS R6 Mark IIの機能を落として軽量化したと考える方がイメージが近いです。

重量は約461g!(バッテリー、カードを含む)
EOS R8は発売時点で最軽量のCanonフルサイズカメラです。

【参考】同時期発売のハイアマチュア向けのフルサイズEOS R6 Mark IIは約670g。

★筆者について

この記事では2000年からスナップ撮影をメインに写真を20万枚以上撮り続け、20年のCanonユーザーである筆者が、EOS R8の特に気になる特徴について解説します。

EOS R8の概要

引用:https://canon.jp/corporate/newsrelease/2023/2023-02/pr-eosr8

CANON公式には下記の製品サイトと特設サイトがあります。

ミラーレスカメラEOS R8の概要をご紹介しているページです。…

キヤノン your EOS.

EOS R8の特長紹介ページです。…

EOS R8の主な特徴は下記です。

  • 大幅強化された「瞳AF」
  • 全画面AFエリア
  • 電子シャッター最高秒40コマ
  • RAWバーストモード(プリ撮影)
  • EOS R6 Mark IIと同じ撮像素子、画像処理エンジン
  • ボディ内手振れ補正が無い(これは欠点だが、軽量化できている)

あげた6個の特徴のうち、上から5個はEOS R6 Mark IIと同じ機能

なんと、EOS R8はハイアマチュア向け最新機であるEOS R6 Mark IIのソフトウェア面での主要機能を搭載しています。

廉価版向けに機能を絞るメーカーもある中、大判振る舞いですね!

以下、機能の詳細をEOS R6 Mark IIと比較しながら解説して行きます。

AFトラッキング性能 – EOS R6 Mark IIと同じ!

大幅強化された「瞳AF」

下記のようにEOS R6 Mark IIで大幅強化された「瞳AF」がEOS R8でも搭載です。

  • 「人物」の瞳/顔/頭部/胴体の検出に対応。瞳検出では、あらかじめ[右目優先][左目優先][自動]の設定が可能。
  • 検出可能な被写体に「鉄道」「飛行機」「馬」が追加
  • カメラが自動で被写体を認識する「自動」を新たに採用

瞳AFは実用レベルで自分の腕が落ちるんじゃないかと思う程の精度の高さです😅

特定の被写体を多く撮る人にとってはとても有難いです♪

個人的には競馬場撮影に行ってみたいと思っていたので、とても試してみたくなりました!

全画面AFエリア

測距エリア(AFが有効なエリア)が、フルサイズのセンサー全域になったということです。

つまり、動く被写体が画面の隅に移動しても、AFが可能ということ!

以前はAPS-Cの強みでしたが、ついにフルサイズで全画面AFを実現してきたキヤノン!!

【補足】

通常、下記のようにフルサイズは測距エリアが画面中央付近に限定されており、1つの弱みでもありました。

フルサイズとAPS-Cの違いについては下記で詳しく説明しています!

☆紹介記事
もうフルサイズはいらない?APS-Cとの違いを撮影シーンから解説【解像度以外が重要】
https://photo.kenshi2009.com/fullsize-apsc-comp/

高速ドライブ採用 – 連写機能強化とRAWバーストモード(プリ撮影)など

高速ドライブ採用とは、カメラ内蔵の記録媒体の性能が向上したということです。

具体的には、下記の性能向上があります。

連写性能がEOS R6 Mark II同等の最高約40コマ/秒

電子シャッター使用時ではありますが、AF/AE追従で連写してくれますし、最近のミラーレスカメラの性能なら歪みも少なく実用レベルで使えると思います。

歪みの無い電子先幕シャッター使用時は最高約6コマ/秒です。メカニカルシャッターは非搭載。

【参考】EOS R6 Mark IIではメカニカルシャッター/電子先幕使用時に最高約12コマ/秒で、EOS R8とはかなりの差があります。軽量化や価格を抑えるためだと思われます。

RAWバーストモードを搭載

シャッターを半押しすることでシャッターボタンを押す直前(約0.5秒前)から記録を開始できる「プリ撮影」機能です。

ドライブレコーダーのようなイメージと考えるとわかりやすいです(事故が起きた直前から記録)。

フルサイズEOSに初搭載ということで私も使ったことがありませんが、野鳥撮影やスポーツでは間違いなく絶対使いたい機能!!

これだけでも、欲しくなる・・

高周波フリッカーレス撮影

見てもピンと来ない人が多いと思いますが、多くの方に関係するとても嬉しい機能です!

都会の夜景やイルミネーションを撮る際、最近の照明はほとんどがLEDです。

目には見えませんがLEDは蛍光灯よりも高速で点滅しており、カメラで撮影すると一部のLEDが消えた状態で写ってしまうのです。

EOS R6でも普通に撮影するとこの問題が発生します。

これを防いでくれるのが高周波フリッカーレス撮影で、EOS R6のフリッカーレス撮影では蛍光灯のみだったものがLEDに対応しました。

R6 Mark IIと同じ約2420万画素センサー

EOS R8はEOS R6 Mark IIと同じ撮像素子(約2420万画素)を搭載。

画像処理エンジンもEOS R6 Mark IIと同じDIGIC X。EOS 5D Mark IV(約3040万画素)を凌ぐ解像性能を達成している最新の心臓部をR8にも惜しみなく搭載してきています!

野鳥撮影などでトリミングを多用する方などはありがたい!

常用ISOも102400まで可能ですが、結局はISO 12800以上だとそれなりにノイズが目立つと思うので、効果を実感するのは限定的でしょう。

画素数増加や常用ISOよりも、センサーが新調されたことで画像処理含めた全体的な画質向上には期待!

動画機能 – 撮影時間以外はEOS R6 Mark IIと同じ!

動画機能に関しても、EOS R6 Mark IIの機能をほとんど削る事無く多くの機能が搭載!

  • EOS R3同等の4K/60Pに対応。タイムラプスも4K対応。
  • 再生時1/6倍速のスロー効果。動画クロップ撮影に対応。
  • 新たな記録画質、撮影外部機材に対応。
  • 10倍デジタルズーム対応。動画撮影時シャッタースピード1/8000秒対応。
  • CINEMA EOSカメラのサブ機としての使用を想定したクイック設定画面、[記録中の強調表示]対応。
  • 1回あたりの動画記録時間の上限は2時間(EOS R6 Mark IIは6時間)。

気になる記載を解説していきます。

動画クロップ撮影、10倍デジタルズーム

画質は落ちますが、動画撮影時に遠くの物を撮りやすくなることでビデオカメラの代わりを果たせる機会は増えるでしょう。

私が持っているEOS R6ではズームがやりづらいので、未だに昔のビデオカメラを使う機会があります。

CINEMA EOSカメラのサブ機を想定したUI設計

ご存じの方は少ないかもしれませんが、キヤノンにはCINEMA EOS SYSTEMというブランドがあり、報道用などプロの方向けの撮影機材を売っています。

プロが使う撮影機材のサブ機を想定しているということなので、EOS R8の動画性能に関しては期待できそうです。

EOS R6では動画の撮影モード等が入門機であるEOS RP同等に制限されており、EOS R5, EOS R3とは明確な差をつけて設計されていました。

連続動画撮影時間は2時間

1回あたりの動画記録時間の上限が、EOS R8では2時間です。

EOS R6 Mark IIは6時間ですが、R8は軽量化のためにバッテリー容量が減っているため2時間となっています。

EOS R6では29分59秒に制限されていましたので、R8はR6よりは動画を撮影しやすいと思います!

私はそこまで不自由を感じていませんでしたが、29分59秒ではYoutube向け動画を撮る人からは選ばれないので、この差はかなり大きいと思います。

動画も「プレ記録」モード搭載

メイン機能として書かれていないのですが、「プレ記録」ができるようになっています!

録画開始ボタンを押す3秒前もしくは5秒前から記録することが可能で、静止画の「プリ撮影」と同じイメージの機能ですね。

カメラを構えて決定的瞬間が起きたらその前から記録できるというので、撮り逃しをかなり減らせると思います。

EOS R8の価格

キャノンオンラインショップでの価格は下記です。

EOS R8:税込26万4,000円

RF24-50mm F4.5-6.3 IS STMレンズキット:税込29万3,700円

EOS R6 Mark IIの本体価格が税込39万6,000円なので、同等の機能が多い事を考えるとかなりお得に感じますね!

EOS RPと違って動画性能もハイアマチュア機と同等なのが素晴らしいです。

EOS R8の気になるデメリット

良い話ばかりのEOS R8ですが、気になるデメリット(問題点)もあります。

特に気になるのは下記2点。

バッテリー容量が小さい

EOS R6 Mark IIのバッテリーはLP-E6(1800mAh)ですが、EOS R8はLP-E17(1040mAh)です。

軽量化のためとはいえかなりの差ですので、従来のEOS MシリーズやEOS RP等と同様、電池持ちが悪いです。

ボディ内手振れ補正が無い

軽量化のため、ボディ内手振れ補正機構が無いです。

標準画角では気にならないと想いますが、望遠やマクロ撮影時は手持ちのブレに弱さを感じると思います。

本体も軽いため、カメラを構えた時の安定感はEOS R6 Mark IIに劣ります。

まとめ:EOS R6 Mark IIと軽量化の良いとこ取り!

EOS R8が発表になりました。

EOS R6 Mark IIの目玉機能を引き継いで価格を抑えた、良いバランスの機種になっていると思います😊

EOS R8の特徴をまとめると下記です。

  • 👍Canonフルサイズ最軽量!
  • 👍EOS R6 Mark IIと同じAF、電子シャッター、プリ撮影
  • 👍EOS R6 Mark IIと同じ撮像素子、画像処理エンジン
  • ✅動画撮影は連続撮影時間が短い以外はEOS R6 Mark II同等機能
  • ✖バッテリーの持ちは悪い(EOS RP相当)
  • ✖ボディ内手振れ補正が無い

EOS R6 Mark IIについても気になった方は、下記まとめていますので宜しければどうぞ!

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